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有給管理しっかりできていますか?

   

 先日長崎労働局が、管内企業における年次有給休暇の時季指定義務違反の状況を初めて公表しました。令和3年度に監督指導した1539事業場のうち、15.5%に当たる238事業場で年5日の時季指定義務に関する違反がみつかり、是正勧告を行っています。年休管理簿の作成・保存に関する違反についても183事業場(11.9%)で確認したとのことです。

監督指導で指摘した労働基準法関連違反をみると、年休の時季指定義務は労働時間関係に次いで2番目に多く、違反の理由としては、年休の時季指定義務を知らず、そもそも取得実績がなかったことが多くみうけられたようでした。現時点では管内で年休の時季指定義務違反による送検事例はありませんが、是正勧告後も改善されない場合、送検にいたる可能性もあるということです。

年次有給休暇の時季指定義務とは、大企業・中小企業とも2019年4月から労働基準法が改正され、以下のように定められたものです。

「使用者は、法定の年次有給休暇付与日数が10日以上の全ての労働者に対し、毎5日、年次有給休暇を確実に取得させる必要がある」

 

労働基準法において、労働者は以下の2点を満たしていれば年次有給休暇を取得することができます。

・半年間継続して雇われている

・全労働日の8割以上を出勤している

 

 法定の年次有給休暇付与日数が10日以上の全ての労働者(管理監督者を含む)に対して、年5日までは、使用者が労働者の意見を聴取した上で、時季を指定して取得させる必要があります(労働者が自ら請求・取得した年次有給休暇の日数や、労使協定で計画的に取得日を定めて与えた年次有給休暇の日数(計画年休)については、その日数分を時季指定義務が課される年5日から控除する必要があります)。

なお、時間単位の年次有給休暇の取得分については、確実な取得が必要な5日間から差し引くことはできません。
使用者は、時季指定に当たっては、労働者の意見を聴取し、その意見を尊重するよう努めなければなりません。

 

 令和3年度「仕事と生活の調和」の実現及び特別な休暇制度の普及促進に関する意識調査によると、全体の約半数の労働者は、年次有給休暇の取得にためらいを感じています。ためらいを感じる理由として、以下の理由が多くを占めていました。

・周囲に迷惑がかかると感じるから

・後で多忙になるから

・職場の雰囲気で取得しづらいから

 

 年次有給休暇の取得は労働者の健康と生活に役立つだけでなく、労働者の心身の疲労の回復、生産性の向上など会社にとっても大きなメリットがあります。仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現のためには、労働時間や休日数、年次有給休暇の取得状況など、労働者の健康と生活に配慮し、多様な働き方に対応したものへ改善することが重要です。

 休暇の取得をすすめるためには、休みやすい職場環境へしていくことが重要です。厚生労働省において、1か月程度の特別休暇や年次有給休暇の取得が進んでいる企業にヒアリングを行ったところ、1週間ごとにミーティング等を行い、労働者の業務の進行状況等について、所属長(課長など)のみならず、同僚等も把握し、仕事を個人ではなくチームで行うことで、当該労働者が休暇で不在となっても業務が回るよう取り組まれている状況が分かりました。

 各部署において、労働者個々人がしっかり仕事をすることは重要ですが、仕事をチームで行い、チームの中で仕事の進行状況等について情報共有することで、休みやすい職場環境になっていきます。

また、会社として年次有給休暇の「計画的付与制度」を導入することもよいと思います。

 年次有給休暇の計画的付与制度とは、年次有給休暇の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を締結する等により、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。この制度を導入している企業は、導入していない企業よりも年次有給休暇の取得率が高くなっており、労働基準法を遵守する観点からも年次有給休暇の計画的付与制度の導入は重要となります。この制度を導入するメリットとして、会社側は労務管理がしやすく契約的な業務運営ができること、労働者側はためらいを感じずに年次有給休暇を取得できることが考えられます。

ただし、この制度を導入する場合には、就業規則による規定と労使協定の締結が必要になります。

 

 年次有給休暇を適正に付与・管理するのは大変な労力を要することが考えられます。年5日の時季指定が義務づけられた事に伴い、使用者は労働者ごとに「年次有給休暇管理簿」を作成し、当該有給休暇を与えた期間中及び当該期間の満了後3年間それを保存しなければなりません。また、年次有給休暇の時効や賃金の計算方法等把握しておくべき事項が多くあります。

管理方法や、適正な付与日数等お悩みのことがございましたら是非Aimペイロールエージェンシーへご相談ください。事務負担を減らすこと、適正な給与計算、有給付与等をするにはアウトソーシングがおすすめです。

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