給与関連知っトク情報♪

給与計算の基本知識① 賃金支払いの5原則について

      2022/09/09

労働基準法では、労働の対価として労働者に支払うものを『賃金』と定義し、その『賃金』について、支払のルールを定めています。

私たちが毎月計算をしている給与は『賃金』に該当します。そのため、しっかりとルールを知った上で計算をする必要があります。

『賃金支払いの5原則』                     

1.通貨払いの原則

賃金は現金かつ日本円で支払いをしなければいけません。外国人労働者にも日本円で支払います。

労働協約で別段の定めがある場合を除いて、賃金は小切手や現物で支払うことはできません。

今や一般的になっている給与の口座振込も実は「労働者の書面による同意を得ていること」が必要です。

また、通勤手当を定期券で支給する等「現物支給」については労使協定の締結を行う必要があります。

通貨払いの原則は、貨幣経済の支配する社会において最も有利な交換手段である通貨による賃金支払いを義務付け、これによって、価格が不明瞭で換価にも不便であり、弊害を招くおそれが多い現物支給を禁じたものです。

 

2.直接払いの原則

法律上は、賃金は直接本人へ支払う事と定められています。ただし、「使者たる家族への支払」と「派遣先の使用者を通じての支払」が可能であることが通達に示されています。

直接払いの原則は、中間搾取を排除し、労務の提供をなした労働者本人の手に賃金全額を帰属させるため、労働者本人以外の者に賃金を支払うことを禁止するものです。

使者であるか否かを区別することは実際上困難な場合もありますが、社会通念上、本人に支払うのと同一の効果を生ずるような者であるか否かによって判断することとなります。

 

3.全額払いの原則

例え使用者が労働者にお金を貸付していた場合でも勝手に賃金から控除するのはNGです。

所得税や社会保険料の控除は法令に定めがあるため控除できます。生命保険料の控除や購買代金の控除などは労使協定を締結した場合、賃金から控除可能です。

全額払いの原則は、賃金の一部を支払留保することによる労働者の足止めを封じるとともに、直接払いの原則と相まって、労働の対価を残りなく労働者に帰属させるため、控除を禁止するものです。ただし、所得税の源泉徴収など、公益上の必要があるものや物品購入代金など事理明白なものについては例外とすることが手続の簡素化につながるほか、実情にも合うことから、法令に別段の定めがある場合又は労使協定を締結した場合には一部控除することが認められています。

 

4.毎月1回以上払いの原則

毎月払いの原則は、賃金支払期の間隔が開き過ぎることによる労働者の生活上の不安を除くことを目的としています。例外として、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるものの支払は不定期払いでも大丈夫です。

年俸制を導入している場合でも、必ず毎月1回以上は賃金を支払うことが義務付けられています。そのため、年俸を分割して月ごとに支払う必要があります。

 

5.一定期日払いの原則

一定期日払いの原則では、翌月10日支払い、翌月25日支払いなど、一定の期日で支払う必要があります。

ただし、以下の場合は例外として認められています。

・毎月末日支払い

→ 毎月末日は、月ごとに日付が異なりますが一定期日なので問題ありません。

・支払日が休日等の場合別日に支払う

→ 休日を理由に、期日以外の日に支払うことも例外として認められます。

・労働基準法内の非常時払い

→労働基準法で定めがある出産・急病などにより労働者から費用の請求があった場合には、支払期日前の賃金支払いが認められています。

これらに対して、毎月第4月曜日や10日~15日の間など、毎月支払日が変わる日を期日としたり、支払日に間隔を設けることは認められません。

一定期日払いの原則は、支払日が不安定で間隔が一定しないことによる労働者の計画的生活の困難を防ぐことを目的としているからです。

 

 

賃金支払いの5原則は、労働基準法24条に基づき、賃金の支払いルールを明確に定めるものです。従って、例外を除いてしっかり遵守する意識が何より大切です。違反した場合には、30万円以下の罰金刑に処せられるため、注意が必要です。

毎月給与から生命保険の控除をしているのに労使協定を結んでいなかった等、うっかり違反が隠れているかもしれません。

今一度基本ルールに則ってしっかりと見直してみましょう!

 

 

 - 未分類